本研究室に学生として参加するためには東北大学情報科学研究科の入試を受験していただく必要があります.博士前期課程(修士課程)の学生を受け入れています.本研究室の博士前期課程を修了した学生が博士後期課程(博士課程)に進学することは歓迎しますが,博士後期課程からの受け入れは一部の例外を除いて行っていません.山田と同じかそれ以上の期間,社会人としての経験を持ち,かつ,山田とこれまでに一緒に何か共同でやったことがある人からの推薦が得られる場合はご相談ください.条件を満たすなら自己推薦でも良いです.または,山田が博士前期課程の論文審査会の副査を務めたときの修了見込学生も受け入れ可能な場合があるため,ご興味ある方はぜひご相談ください.博士後期課程を修了することは簡単ではありません.博士前期課程から博士後期課程に進む場合には進学可否のチェックポイントを通過しますが,それをしっかりと通過したかどうかを判断できない限り,受け入れることはできません.入学した学生の時間を無駄にしないための措置なのでご理解ください.研究生は例外なく受け入れていません.
推薦入学特別選抜は毎年6月下旬から7月上旬に行われます.東北大学以外の大学または高等専門学校の専攻科を卒業見込みの方,または,出願時において情報科学研究科の教員が指導教員でない東北大学卒業見込みの方が対象です.6月下旬から7月上旬に小論文,口述試験,提出書類を総合して判断する試験が行われます.
一般入試は毎年8月下旬に行われる上期入試と2月下旬に行われる下期入試があります.8月下旬の入試の合格者はその年の10月か翌年度4月に入学します.2月下旬の入試の合格者は翌年度4月に入学します.博士前期課程および博士後期課程どちらの入試にも,進学および編入学(学内),一般入試,社会人入試,外国人留学生入試があります.
山田研究室への所属を希望する場合は,「応用情報科学専攻」という専攻を受験します.講座名は「先端応用データ科学」です.専門試験科目群は「情報・生命系群(2群)」で,研究室番号は「D13-2」です.
入学する段階において企業においては研究を活かして活躍したい人や博士後期課程に進学する気がゼロではない方を歓迎します.企業の研究職に修了生を送ったり博士後期課程の学生を指導したりしたら学内の評価が高まるとかお金もらえるとかそういうのは一切ないです.研究者育成が好きだからです.博士後期課程に進学する人は,進学に際して別の研究室に行くことも応援します.企業に行きたい人は就職活動もしっかりやってくれると嬉しいです.ただ,少なくとも最初は研究を志すことを選択肢に入れている人に来てほしい思っているだけで,やってみて向いてないと思うなら,まったく別の職種に就きたいとかでも全く問題ありません.それはそれで実に良いことでしょう.
もちろん,大学には色々な目的を持った学生が当然いて良くて,例えば,本研究室を修了して芸能の道に進む人や官僚になる人,世界を旅してまわる人がいても実に素晴らしいことでしょう.
あとは,研究は他者とのインタラクションが重要なので会話が嫌いじゃない人.また,研究は酸いも甘いも知り得る全ての事実を机に載せて議論する,正面突破が必要なものなので卑怯なことしない人.研究が好きとかでなくて良くて,良い研究アイデア出るのだろうかとか,研究者としてやっていけるのだろうかとか不安に思いつつも,研究を通じて自己実現をしてみたいとか思うような人.これまでに勉強してきた分野は医学でも薬学でも哲学でも経済学でも教育学でも考古学でも,入学試験を突破できるなら入学後の研究に関してはどうとでもなるので何でも大丈夫です.
博士前期課程の人は月に1回研究進捗の発表してほしいです.毎月第2木曜日に全体セミナーを行っています.博士後期課程の人には何も課していません.他の人の発表のときには聴きに来てほしいので登校してほしいのですが,それ以外の日は1秒たりとも来なくて良いし,ずっと居ても良いです.研究の相談はいつでも受け付けます.
また,本研究室には様々な教員が所属していますが,それらの教員が実質的な指導教員を務めます.各グループの方針に寄りますが,週1回打ち合わせをしているグループもあれば隔週で行っているグループもあります.
プログラミングのやり方,論文の探し方,大規模計算機の使い方,人工知能の作り方等の基本的なことを最初にお教えします.その後はそれぞれの興味にあわせて研究者として互いに切磋琢磨してくれたら嬉しいです.
これまで指導言語について試行錯誤してきたのですが,現在教育に使える時間を考慮して満足ができるまでの効果を達成するためには日本語でないと難しいと考えたため(正確にはどちらかが使用言語のネイティブスピーカーでないと難しい),当面の間,セミナーを含め教育は日本語でのみ行っています.
博士前期課程は修士論文を書き,審査会で合格を得ることです.博士後期課程は博士課程の5年間で査読付きのしっかりした学術雑誌または国際会議でこの研究室の教員との共著での論文を2報上梓した上で博士論文を書き,審査会で合格を得ることです.国際会議での論文というのは,国際会議で発表するだけではなくて,国際会議論文を上梓するという意味です.
特に情報科学の分野では,多くの人が自分が載った国際会議をトップカンファレンスって言いだしちゃうような雰囲気があってどれが「しっかりした」国際会議なのかは明確じゃないので難しいのですよね.大体決まってはいますが,その時の界隈の様子を観察して都度決める必要があると思います.一方で,学術雑誌にはインパクトファクターという基準が一応あります.
「共著での」と書いてあるのは,私達の論文の本数を増やしたいからとかじゃないです.論文ギフトは全くもって要らないです.そういう研究者が結構いるから明確にしておきますが,そういうのを求めるのは誰かに評価される立場にある人ですね.誰に何も強制されないし,誰にどんな評価を受けても好きなようにやれる立場の者には不要です.博士号をとるに十分と判断するには一緒にガチって論文を書くことが必要であると経験上考えているからですね.
アカデミアでは何かある度に推薦状を書くように言われることがあります.この研究室には何人かの教員が所属していますが,山田は推薦状を書きたくありません.何人もの学生が所属しているにも関わらずその人達全員から推薦状を書いてくれるようにお願いされたらとてもたくさんの時間が必要です.
だから,もし何も情報を頂いていないにも関わらず推薦状を書くことをお願いされたら,「制度上必要とのことで推薦状を書くことを求められたため,この方を推薦します.」とだけ書きます.学生の人が何をして何を考えどのように学校生活を送っているかは事細かに把握はしていません.よって,内容のある推薦状を提出したい場合は,ぜひ下書きをください.
あと,自らが推薦したい人なら既に推薦しているはずです.よって,私達が何かに応募すること等を勧めてその際に推薦状が必要であるのであればお願いされる前に書いてお渡しします.
連絡をしていただける際には,メールにてこのウェブページを読んだことを明記していただくようお願いします.それ以外のメールは多分読まないと思います.特に海外からの一斉送信と思しき受け入れ希望メールがあまりにも多いのでそれに対応することに相当な業務時間を割いてしまっているのです.